最終更新日 2024/09/10
コンサルタントといえばかつてはコンサルティング会社に所属していることが一般的でした。
しかし昨今のコンサルタントは、会社には所属せずにフリーランスとして独立するケースも増えてきています。
そんなフリーランスコンサルタントの最大の特徴は、なんといっても費用が安い上に柔軟に対応してもらえることでしょう。
会社に委託するのに比べて、コンサルタントとの直契約であるフリーランスへの委託は、その分費用を浮かせることができるだけではなく、会社によるルールに縛られず支援をしてもらうことができます。
以下ではフリーランスのコンサルタントの種類から依頼の流れまで紹介していきます。
目次
フリーランスのコンサルタントの種類とその単価とは?
経営戦略コンサルタント
企業の潜在的な課題を洗い出して分析を行い、ロジカルシンキングに基づいた仮説検証を行って経営戦略を考え出す、というのが経営戦略コンサルタントです。
いわば、会社の経営の根幹に関わるコンサルティングを行う職種です。
企業がその活動を続けていく中で、思うように利益が上がらなかったり業務が非効率的になってしまったりすることなどあるでしょう。
その原因として考えられることとして、自社の社員からはそもそも「何が問題であるか」が見えないということがあります。
また、課題がある程度わかっていたとしても、自社のノウハウではそのソリューションが出せないということも考えられます。
その点、経営戦略コンサルタントは、業界の最先端のノウハウや社外の成功事例についての情報を常にインプットしており、彼らに依頼をすることでそれらの有益な視座や情報を使って会社の「テコ入れ」をすることができるのです。
このように経営戦略コンサルタントは非常に重い成果を要求されるため、単価もおおよそ100万円〜350万円/月ほどの比較的高水準の値になるといわれています。
【参考:フリーコンサル案件の単価相場はどのくらい?レベル別・職域別の想定年収を徹底解説!】
財務戦略コンサルタント
先ほどの戦略コンサルタントが企業の経営の方向性を考える職種だとするならば、この財務戦略コンサルタントは、財務という財政面からのアドバイスを行い、最終的に企業価値の上昇を目指すコンサルタントです。
主に資金調達や投資、あるいはM&Aなどの財務戦略についてクライアント企業がどのような課題を抱えているのかを分析した上で、的確なソリューションを提示していきます。
財務戦略コンサルタントについては業務の幅も広いため、単価もおおよそ40万円〜130万円/月ほどとされています。
【参考:フリーコンサル案件の単価相場はどのくらい?レベル別・職域別の想定年収を徹底解説!】
ITコンサルタント
ITコンサルタントは端的にいえば、企業のIT関連の問題解決を行うコンサルタントです。
ITコンサルタントとしばしば混同されやすいのがシステムエンジニアです。
この両者の比較からITコンサルタントの仕事を説明したいと思います。
システムエンジニアはいわゆる上流工程を担当しており、技術者寄りの立場からシステムの要件定義や構築を行います。
一方、ITコンサルタントはいわば「最上流」工程を担当しており、経営面や業務改革などユーザー側の立場からどういったIT戦略を打ち立てるのが最適かを考え、問題解決思考に基づいたシステム導入などを行うのです。
ITコンサルタントも業務によっては非常に大掛かりになる場合もあるため、40万円〜170万円/月ほどの相場になると言われています。
【参考:フリーコンサル案件の単価相場はどのくらい?レベル別・職域別の想定年収を徹底解説!】
Webコンサルタント
WebコンサルタントはWeb制作・運用などに加えて、ビッグデータを用いたマーケティングやSEO対策などのWebマーケティングの分野のコンサルティングも行う場合があります。
会社がどういったWeb戦略をとって売り上げを上げていくのかを考えていきます。
その上でいわゆるWebマーケティングの領域でその戦略を世の中に広めていくかを考えていきます。
WebコンサルタントもITコンサルタントと同じく専門性が高く大掛かりな施策もあるため、50万円〜160万円/月ほどの相場になっています。
【参考:フリーコンサル案件の単価相場はどのくらい?レベル別・職域別の想定年収を徹底解説!】
技術コンサルタント
技術コンサルタントはその名の通り、専門的な技術分野についてのコンサルティングを行うコンサルタントです。
ただし、「技術」と一言でいってもそこにはさまざまな分野における「技術」が幅広く含まれます。
もちろん機械系の技術はもちろんのこと、建設やITや不動産、環境などさまざまな分野におけるエキスパートがコンサルティングを行っているのです。
例えば電子機器コンサルタントであれば、大学で工学を専門的に学び、その後メーカーなどで開発担当として電子機器の開発を行ってきたような、電子機器技術の専門家が電子機器開発においてアドバイスなどを行います。
このように技術コンサルタントは非常に意味の広い言葉なので、単価については「何の専門技術か」によって異なってきます。
たとえば電子機器コンサルタントの回路設計エンジニアであれば50万〜80万/月とされていますし、不動産コンサルタントであれば企画提案書の作成で30万円ほどなど、分野や業務で大きく異なります。
フリーランスのコンサルタントの単価は何で決まるのか?
フリーランスのコンサルタントに仕事を依頼するのには、スキルや経験、職域で単価が決まります。
経験やスキル
コンサルティングの世界ではスキルごとにさまざまな名称があります。
新人はアナリストと呼ばれ、経験を積んでコンサルタントに昇格します。
そしてマネージャー、シニアマネージャーとスキルアップしていき、最後にパートナー・MD・ディレクターにまで昇格することが多いです。
コンサルティング業界ではこういった経験やスキルのレベルによって単価は変化します。
シニアマネージャーやパートナーなど経験豊富でスキルの高いコンサルタントは月200万円程度の単価になることもありますが、逆にアナリスト、コンサルタントレベルならばその半額ほどの単価で依頼することもできます。
経験やスキルによって大きく変化するのです。
【参考:フリーコンサル案件の単価相場はどのくらい?レベル別・職域別の想定年収を徹底解説!】
職域
また職域によっても大きく単価は異なります。
一般的に経営戦略などの企業経営の根幹に関わる業務を行うコンサルタントになれば単価も高くなります。
このため、自社がどういった職域の、どういったレベルのコンサルタントを必要としているのかは、事前に把握して整理することで、費用も自ずと計算しやすくなるのです。
フリーランスのコンサルタントに依頼するメリット・デメリット
フリーランスのコンサルタントに依頼するメリットとデメリットを見ていきましょう。
フリーランスのコンサルタントに依頼するメリット
低予算で依頼できる
フリーランスのコンサルタントに依頼することの最大のメリットといえば、まずはその費用の低さでしょう。
会社に依頼するケースとは違い、フリーランスの場合ならば、直接個人に報酬を支払えば良いため、低予算で依頼することができます。
またフリーランスの場合は業務委託契約が一般的なため、正社員として社員を雇うのと比べて福利厚生がいらず、また研修などの教育にもお金を払わなくて良いのでコストの削減につながるのです。
柔軟に対応できる
フリーランスは会社員のように組織に属して行動するわけではないので、所属する企業の利益目標や規則に縛られることがありません。
そのため、所属する会社の意向や方針などを考慮する必要もなく、依頼主の細かな要望にもスピーディーかつ柔軟に対応しやすいのです。
フリーランスのコンサルタントに依頼するデメリット
相手のスキルを予め完全に把握できない
一方でフリーランスのデメリットとしては、簡単にいえば「相手がどんな人か完全にはわからない」ことでしょう。
もちろん契約の前には面談なども行うことがほとんどであるものの、その人にどういった経験があり、どういったスキルがあるかなど細かい実力を完璧に把握することは難しいでしょう。
ただし、紹介サービスを適切に使えば、ミスマッチを限りなく減らすことは可能なため、検討してみると良いでしょう。
フリーランスのコンサルタントへの依頼の流れ
それでは最後にどのようにしてフリーランスのコンサルタントへの依頼を行うのか、という点について説明していきましょう。
自社の分析をする
社外のコンサルタントへ依頼を行う前に、まずは自社の課題の分析を行いましょう。
この分析を細かく行うことで、自社がどのような領域の、どのようなレベルのコンサルタントを必要としてくるかが理解できます。
手法としては、3C分析やSWOT分析など多角的に自社を分析する手法がいくつかあり、そういった手法を用いることが一般的です。
依頼の内容を決める
次に具体的な依頼内容を策定していきます。
先ほどの自社での分析を元に、どういった職域の、どういったスキルを持ったコンサルタントに仕事を頼みたいかを考えていくのです。
また依頼内容を決める際にはもちろんどういった課題解決を求めるかという点も重要ですが、どれだけ予算があり、どれだけの期間をそのプロジェクトにかけられるのかという点についても考えておく必要があります。
その点をはっきりしておくことで互いにミスマッチが発生することも防ぎやすくなります。
人材を探す
最後に、実際に人材を探していく段階に入ります。
フリーランスの場合は人材のレベルもさまざまであるため、このプロセスでどのように人材を探すのかがプロジェクト成功の鍵です。
ダイレクトリクルーティング
まず有名なものが、企業から直接声がけをする「ダイレクトリクルーティング」という手法です。
求人広告などを出すわけではないので、費用面は低く抑えることができます。
ただし、知識も少ない中、自社に適した人材を直接探すのは難しいというデメリットがあります。
そこで近年特に注目されているのが、「リファラル型」の人材探しです。
これは社員の口利きで紹介してもらった人物に依頼を行う手法です。
この場合、ある程度詳しくその人物の実力などを知れるので、ミスマッチが発生しにくいです。
また、社員の人脈も元に人材を探すので、比較的費用面が安くてすむというメリットもあります。
エージェントの活用
他には近年のフリーランスの需要の高まりから、フリーランス人材を紹介するエージェント企業も増えてきており、そのような仲介業者に委託をする方法もあります。
この場合もエージェント企業に費用を払わなくてはいけないというデメリットは避けることができません。
しかし、エージェント企業は自社で探すよりも圧倒的に多くのフリーランス人材との繋がりがあります。
そのため、スピーディーかつ的確な人材の確保を考えるのなら、このような手法を検討するのが良いでしょう。
広告の掲載
求人広告を出すという手法もあります。
ただし、応募者が来るまで待っている必要がある上に、広告会社に費用を払わなくてはいけないというデメリットもあります。
人材探しについて時間的制約や予算上の制約がある場合には使いづらい手法と言えます。
契約を開始する
こういった採用手法の中から自社に適したものを選び、人物の選定が終わったら最後は実際に契約を結び、業務へと移行していくのです。
まとめ
フリーランスのコンサルタントは費用面や柔軟性の高さなどさまざまなメリットがあることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
フリーランスコンサルタントの依頼を考えている場合、まずは3C分析などの分析手法を用いて自社の分析を行ってみることが重要です。
その上で、どのようなコンサルタントに依頼するべきか考えましょう。
また、フリーランスコンサルタント以上の、人脈の広がりや業界で培った経験というような部分まで重要だと考えるのであれば、顧問(プロ人材)という選択肢もあります。
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