最終更新日 2023/11/15
一見、導入するハードルが高いイメージのあるICTですが、SNS上でのやり取りや電子メールといったコミュニケーションも活用事例の1つです。
意外に身近にあるように感じますが、実際に導入するためには本当に効果があるのか、導入する意味があるのかが気になるところです。
そこで今回は、ICTを導入する企業が増えている理由から、業種別にわけた事例を紹介します。
ICTの導入を検討する方には必ず役立つ記事になっていますので。
判断材料の1つとして、ぜひ最後までご覧ください。
目次
自治体によるICTの導入・活用事例3選
では、実際にICTの導入・活用の事例からその効果を確認しましょう。
まず、自治体による事例を以下の3つにわけて紹介します。
- 教育
- 福祉
- 防災
教育
教育の領域では、ICTの活用で授業にタブレットが使われたり、デジタル化された教科書の導入が進んでいます。
教員は簡単に成績の管理や資料の作成をすることができるだけでなく、動画授業や遠隔通信によって、登校できない生徒をフォローすることも可能となります。
他にも学生証をスマホのアプリに変更することで、家族側は連絡・通知・出席を確認でき、学校側では発行・紛失・回収の手間を大幅に削減したという事例もあります。
福祉
福祉の領域では、モバイル端末を利用した以下の介護予防事業を実施し、住民の参加記録や活動量・問診情報を取得する取り組みが行われました。
- サロン
- 趣味活動
- 体操教室 など
取得された情報をグラフ化したり、ゲーム性を加えてフィードバックしたりするような工夫も凝らされています。
他にも、介護事業所で煩雑となりやすい保険点数・詳細の情報を可視化するプラットフォームを構築し、クラウドやタブレットを用いるといった動きもあるようです。
防災
防災の領域では、ICTの活用で消防団員の活動をサポートするアプリケーションの開発や、人力による避難所の開錠・把握を遠隔操作で可能にし、自動通知するなどの事例があります。
従来、課題とされてきた避難所の問題が解消され、リアルタイムで避難者数が把握できることで、物資の必要数から車両の手配などの効率化も図られています。
また、非常時に生活情報を提供するツールとして利用できたり、住民主体の事前防災に役立てたりする支援も一部地域で実施されているようです。
ICTを活用した身近なビジネスモデルの例
自治体に限らず、ICTの活用は他にも多くの事例があります。
中でも身近なビジネスモデルの例を、以下の5つにわけてご紹介します。
- 介護・医療業
- 製造業
- 飲食業
- EC事業
- 宿泊業
介護・医療業
介護・医療業のICT事例では、非接触が難しいと言われていた領域で、自動搬送ロボットや情報共有遠隔診療システムで「非接触」が実現しました。
また、非接触化の取り組みによって、職員の負担を軽減できたり、生産性を向上できたりすることが判明しています。
他にもICTを活用した事例として、介護施設では、利用者家族と従業員のコミュニケーションに、LINEアプリを活用することで介護記録を共有する取り組みも行われています。
記録の共有やコミュニケーションによって、利用者家族の安心感・満足度の向上につながり、職員が従来まで実施していた手紙や報告書の削減にも成果が得られた好例です。
製造業
製造業のICT事例では、技術指導時の遠隔指導や、指導レベルの均一化にスマートグラスが活用されています。
また、外国人労働者への多言語対応にも活用が見込まれているのもポイントです。
なお、測量現場でスマートグラスの実験的な取り組みもおこなわれましたが、課題が残る結果となったようです。
飲食業
飲食業のICT事例では、店員と顧客の非接触化にモバイルオーダーが役立ち、テイクアウトの注文にも対応しました。
また、ICT活用によって多言語化にも柔軟に対応し、どのような商品が売れたのかを示す「POSデータ」の利活用でマーケティングにも取り入れられています。
さらに、人手不足の飲食店への導入でホールスタッフを削減し、生産性を向上したケースもあります。
EC事業EC事業では、ICTを活用した事例としてコロナ禍の売上減少にともなって営業開拓を選択し、売上・顧客同行のデータに基づいた戦略分析で売上を伸ばした企業が挙げられます。
ECの活用は、新たな販路の開拓に限らず、国内のマーケットの縮小を見据えた場合のグローバル対応にも活用できます。
ECの積極的な活用は、売上を伸ばすために限らず、グローバル化が進む市場に対抗する手段としても親和性が高いでしょう。
宿泊業
宿泊業のICT事例では、レストランや大浴場などの混雑回避の課題解決のために導入されています。
施設に設置されたAIセンサーカメラにより、混雑状況を分析し、WEB上でその混雑状況を確認できるシステムを導入したことにより、混雑の程度を可視化でき、宿泊客から発生していたクレームの発生を抑制しました。
また、顧客満足度の向上と同時に、従業員の安心感にもつながったようです。
そもそもICTとは
ICTとは、「Information and Communication Technology」の略称です。
日本語に訳すと、「情報・通信技術」となり、ITを用いたデータの閲覧や共有によって、コミュニケーションの役割を担うものです。
よりわかりやすく例えるなら、SNS上でのやり取りや電子メールといったコミュニケーションは、すべてICTの活用にあたります。
ICTを導入する企業が増えている理由とは?
ICTを導入する企業が増えている代表的な理由は、以下の4つが考えられます。
- コミュニケーションを取りやすくするため
- サービスの質を向上させるため
- 生産性を向上させるため
- 柔軟な働き方に対応するため
コミュニケーションを取りやすくするため
ICTを活用すると、アナログの状態と比べて従業員がコミュニケーションを取りやすくなります。
業務の進捗報告や資料の提出・フィードバックなど、アナログの状態では移動の手間がかかりますし、口頭の説明は後で確認のための読み直しもできません。
また、本来ならその時間を使って出せる利益を失う、いわゆる機会損失にもつながってしまうでしょう。
ICTを活用すれば、こうした面倒な手間を省き、従業員は本来の業務により注力できる状態を整えられます。
サービスの質を向上させるため
ICTは、従来の商習慣に変化を与え、安定したサービスを提供できたり、電子化・ワンストップ化によって素早く対応できたりと品質向上につながります。
また、これまで手作業でおこなっていた業務を自動化し、不要なプロセスを取り除くことでさらにブラッシュアップすることができます。
そして、ICT化によって生み出した新たなリソースは、サービスの質を向上させるために利用できるのも利点です。
生産性を向上させるため
ICTの活用は、業務の効率化にも役立ち、従業員や部署ごとの生産性を向上させるきっかけになります。
少子化やワーク・ライフ・バランスなどの影響を受け、大企業に限らず中小企業でも業務効率化は課題となりやすい項目です。
ICTによってコミュニケーションが円滑におこなわれ、細かいプロセスの業務負担が軽減されるなど、生産性の向上を検討した際のメリットは多くあります。
柔軟な働き方に対応するため
柔軟な働き方に対応するため、ICTの活用を検討できるのも1つの理由です。
感染症の拡大にともなって、2022年現在ではすでに多くの企業がテレワークを導入し、多種多様な働き方を生み出してきました。
感染拡大により出社が制限される中で、自宅・オフィス・カフェなどの異なる環境で働くためにはICTの活用が欠かせません。
まとめ
ICTの導入は、データの閲覧や共有によりコミュニケーションを円滑化し、業務を効率化することで生産性やサービスの質を向上させるきっかけとなります。
大企業に限らず、中小企業にも以下の理由で導入され、その事例はこれからも増え続けるでしょう。
- コミュニケーションを取りやすくするため
- サービスの質を向上させるため
- 生産性を向上させるため
- 柔軟な働き方に対応するため
しかしICTの導入を成功させるためには、業種にあわせて適切に判断できるほど知識や経験をもつ、コンサルティングの存在が不可欠です。
そこで、顧問(プロ人材)を活用することがおすすめです。
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