戦略コンサルティングの依頼費用・報酬、料金の決め方とは?

最終更新日 2023/11/15

「戦略コンサルティングを依頼したいけど料金相場はどのぐらいなの?」

「戦略コンサルティングには、そもそもどんな種類があるの?どういったサービスをうけられるの?」

と疑問をお持ちの方も多いでしょう。

戦略コンサルティングとは、企業の経営課題に寄り添って、戦略面から問題を解決することです。

しかし、戦略コンサルティングを依頼しようと思っても、具体的な実務がどのようになっているのかはよくわからないという方も多いのではないでしょうか?

この記事では、そんな企業担当者の方に向けて、戦略コンサルティングについて、内容や料金の相場・単価の決め方・契約期間・契約形態などについて紹介します。

戦略コンサルティングとは?

戦略コンサルティングとは、戦略面から、企業の経営層が抱える課題・問題を解決することです。

中長期の戦略立案、新規事業立案、マーケティング戦略、M&A・人事に関する戦略についてサポートを行います。

具体的なプロジェクトは、新市場参入戦略、新商品開発戦略、新規事業戦略、人事戦略などです。

経営課題に関する全てのことを行ってもらえるのが特徴です。

戦略コンサルティングの契約種別と報酬相場

戦略コンサルティングの契約種別と報酬相場はどのようになっているのでしょうか?

ここから詳しく見ていきます。

※今回の記事は国内の独立コンサルを対象にしています

成果契約

「成果契約」とは、M&A(企業の合併・買収)などのプロジェクトに多い契約形態です。

あらかじめ決められたパーセンテージの報酬が設定されます。

特定のプロジェクトの完遂を前提に、達成度成功度により報酬を支払う仕組みです。

成果が得られなかった場合でも手数料はかかり、コストはゼロではありません。

報酬相場は内容により異なりますが費用は高めです。

定額契約

「定額契約」とは、外部専門家に顧問を依頼し、アドバイスを受ける契約形態です。

月に1〜2回の面談のほか、電話・メールによる質問を受け付けます。

契約期間は最短半年間で、通常は1年ごとの更新契約です。

定額契約の料金相場は20〜50万円/月となります。

参考:コンサルティングの費用と料金相場【2022最新版】 

スポット契約

「スポット型」は定額契約・顧問契約型の一種であり、1ヵ月間の契約形態です。

単発で相談でき、アドバイスを求めることができるため、特定の目標達成を前提にする場合に向いています。

個人事業や小規模ファームに単発のコンサルティングを利用する場合の料金相場は下記の通りです。

コンサルティング方法 料金相場
対面 約30,000円/時間
オンライン 約15,000円/時間
気軽な相談 約5,000円/時間

参考:コンサル費用(コンサルフィー)ってどのくらい?料金体系と相場を解説

戦略コンサルティングの単価が変わる要因

戦略コンサルティングの費用は大きく変動し、ピンキリだといえます。

費用は何によって決まるのでしょうか。

コンサルタントのスキル・経験・実績がどの程度か?

コンサルタントの実績・経験が豊富な場合、コンサルティング費用も大きくなります。

市場で評判の高いコンサルティング会社や指名が多く出るコンサルタントの場合も総じて単価が上がります。

コンサルタントの人数は何人か?

プロジェクトに参加するコンサルタントの人数や、規模が大きくなればその分費用は大きくなります。

少人数で対応できる場合はコストを抑えることもできます。

ITコンサルタントが多くサポートする場合、システム開発やアプリケーション改修に着手することが多くなるので費用が高くなりがちです。

コンサルティング費用を安く抑えたとしても外部のフリーランスエンジニアや開発会社を使うことになれば委託費用も追加でかかってきます。

コンサルティングファームのブランド力がどれほどあるか?

コンサルティングファームは3つに分類することができ、それぞれによって単価が変わります。

大手コンサルティング会社

大手コンサルティング会社は日本全国、グローバルへの展開をしている場合が多いので費用が高くなります。

また、コンサルタントの保有人数が多いということも費用が高くなる要因の一つです。

小規模コンサルティング会社

小規模コンサルティングの会社では参加するコンサルタントが1名の場合が多く、フリーランスのコンサルタントも存在します。

そのため、プロジェクト型であってもコンサルタントが一名というケースが多くなります。

出がけるプロジェクトにもよりますが比較的コストは抑えられます。

独立系コンサルティング会社

独立系コンサルティング会社では中小企業のサポートを中心に行います。

日本の商習慣に詳しいことが多く、業界に特化しているコンサルタントであれば業界内での評判に関する情報も多数保有しています。

法人に依頼するか個人に依頼するか?

戦略コンサルティングをコンサルティング会社に依頼するか、フリーランスのコンサルタントに依頼するかによっても変わります。

支援内容にはよるものの、一般的には、フリーランスに依頼した方が柔軟に対応してもらえる上に、コストカットできるため、費用が安くなりやすいです。

国内コンサルティングファームの料金相場

大手コンサルティング会社

大手コンサルティング会社はグローバル展開しているのが特徴です。

数千名規模のコンサルタントがおり、プロジェクトによっては複数のコンサルタントが参加し企業の課題を解決に導きます。

大手コンサルティング会社の費用相場は下記の通りです。

1時間のアドバイスの場合 10万円以上
3か月程度のプロジェクトの場合 2,000~3,000万円
一年近い長期プロジェクトの場合 1億円以上
アドバイザリー契約の場合 100万円以上/月

参考:コンサル費用(コンサルフィー)ってどのくらい?料金体系と相場を解説 

小規模コンサルティング会社

小規模コンサルティング会社は大手コンサルティング会社と比べると下記のように費用相場は低めです。

プロジェクト契約の場合 120~400万円/年
時間契約・スポットコンサルの場合 1.5~3万円/時間
アドバイザリー契約の場合 3~5万円/月

小規模コンサルティング会社では専門分野が限定されがちなのであらゆる経営相談に対応できるとは限らないので財政面からなど項目に分けてアドバイスすることもあります。

その場合の費用は下記の通りです。

税理士からのアドバイスを受ける場合 月額顧問料:約3万円/月
決算報酬:約20万円/ 年
社労士からアドバイスを受ける場合 21,000~168,000円/月

これらの金額はコンサルティングの内容により相場は変化します。

参考:税理士顧問料の相場は月額3万円!安い税理士と高い税理士の決定的な違い 

参考:社会保険労務士の報酬費用と顧問料の相場|費用を抑えながら優秀な顧問社労士を選ぶ方法 

独立系コンサルティング会社

プロジェクト契約の場合 180~550万円/年
時間契約・スポットコンサルコンサルの場合 1時間3~5万円/時間
アドバイザリー契約の場合 月間20~30万円/月

独立系コンサルティング会社は、主に中小企業を対象としており、幅広い分野に精通したコンサルタントを抱えているのが特徴です。

チーム制のプロジェクトを採用する場合、料金は高くなります。

半年契約のプロジェクト(コンサルタントが30名以下)で、最低料金は90万円です。

参考:コンサルティングの費用と料金相場【2022最新版】

戦略コンサルティングの依頼をする場合の料金に関する3つの注意点

コンサルティングの単価を確認する

戦略コンサルティングの依頼をする際に注意するべきことは、コンサルティングの単価を確認することです。

コンサルティングの費用はプロジェクト型だと基本的に「関与時間」×「単価」で算出されるシンプルな方式です。

単価は関与するコンサルタントの役職によって決まり、会社ごとに変化します。

コンサルティングファームにはマーケティングや人事などの特定のテーマに特化した専門ファームなどコンサルティング会社は東京だけでも1000社以上あります。

会社ごとにも単価は変わり、コンサルタントの能力によっても単価は変化してくるので確認が重要です。

契約期間を明確にする

上記のプロジェクト型でも登場しましたが、コンサルタントの関与時間はあらかじめ決めておく必要があります。

それは上記の費用計算方法である「関与時間」×「単価」が関係しており、関与時間はコンサルティングの料金に大きく関係するからです。

この関与時間は「コンサルティング会社が検討の難しさをどのように認識しているか」によって決められます。

顧客のニーズにこたえるためコンサルティング会社も依頼から難しさを図り、期間のある程度のめどを立てます。

依頼する内容をコンサルティング会社が組み間違えていた場合、進め方が全く異なる場合もあり、必要以上に関与時間を見積もる場合があります。

そのため、コンサルティング費用に不透明さを感じさせてしまうというトラブルが生じます。

そのようなトラブルを防ぐためにも、ある程度契約期間を明確にすることをお勧めします。

依頼する内容を明確にする

コンサルティングを依頼する際に重要となってくるのが依頼目的の明確化です。

企業が作成した依頼内容をよく確認すると、どこまで深く検討するべきなのかコンサルタントとの認識がずれてしまうような場合があります。

そのため必要以上にコンサルティングの費用が掛かってしまうことがあります。

何をゴールとするかの認識がコンサルタントとずれてしまうとその時点で提案金額が大きく変化してきます。

依頼する際には5W1Hを活用するとよいでしょう。

依頼することによって企業が抱えている問題をを解決するということが重要ですので目的をコンサルタントに明確に伝えるということがスタートです。

まとめ

戦略コンサルティングの依頼を検討する際には、経験など様々な点を考慮する必要があります。

その中でも、費用について考える際は、まず、料金が決まるポイントを覚えましょう。

そして実際に依頼するときの費用の目安や気を付けるべきポイントなどに留意しましょう。

コンサルタントは企業の将来を支えてくれる大切な人材です。

しっかりと検討した上で契約を決める必要があるでしょう。

ビズブリッジでは、外部人材の紹介サービスを比較することができるので、是非お問い合わせください。
 

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