最終更新日 2024/10/16
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最近では、終身雇用が崩壊し、転職や副業をする人が増えたことで、人事制度において、悩みを抱えている企業もあります。
また、急激に成長したスタートアップ企業、ベンチャー企業においては、事業の成長に組織の成長が追いつかず、適切な人事制度を運用できていないという課題を抱えるケースもあるでしょう。
このような企業課題を解決するために、人事コンサルタントを活用することが有効です。
本記事では、人事コンサルタントの概要と活用するポイントを解説します。
目次
️人事コンサルタントとは
人事コンサルタントとは、人事領域のコンサルティングを行う人材のことです。
近年の働き方の多様化に伴って、ニーズが増えてきている職種の一つです。
また、近年のDX化の流れに伴い、人事データを活用したソリューションを提供するコンサルタントも増えてきています。
人事コンサルタントの仕事内容
人事コンサルタントの仕事内容は、人事に関わること全般ですが、中でもいくつかの専門領域に分かれています。
例えば、採用領域に詳しい人事コンサルタントは、採用ブランディングの策定や露出メディアの選定、採用人数の戦略などを総合的にサポートする業務を担います。
制度の設計を得意とする人事コンサルタントは、社員を採用した後に課題となることの多い給与体系、組織構造などの設計を担います。
特に、急激に事業が成長して人員を増やしたような企業の場合、各制度の設計が追いついていないこともあり、人事コンサルタントの専門的知見を必要とするケースがあります。
また、人事制度を支える労務管理や、諸々の事務手続きを自動化し、工数を削減するのも人事コンサルタントの仕事内容の一つです。
こうしたデータ活用を専門とする人事コンサルタントの中には、人事経験も、エンジニア経験も両方ある人材が多いです。
️専門分野が異なる!人事コンサルタントの種類
人事コンサルタントの中でも、専門分野が異なります。
それぞれ、具体的にご紹介します。
組織全体の改善
組織全体の改善を行うコンサルタントは、主に評価制度や給与体系の設計、組織構造などの制度設計を行います。
企業全体の組織構造の改革を推進することもあるため、経験豊富なコンサルタントが多いです。
また、経営戦略を理解した上での緻密な設計が求められるため、こういった組織全体の改善を担うコンサルタントを導入した場合には、報酬費用も高額になるケースがあります。
採用戦略の最適化
採用戦略の最適化を行うコンサルタントは、主に新卒採用、中途採用において、どのような人材を採用すべきかどうかのペルソナ設計から、採用メディア選定までをサポートします。
採用の戦略に詳しい専門家の知見を活用することで、会社に必要な人材を採用できることが期待できるでしょう。
人材の育成
人材の育成を行うコンサルタントは、新卒社員や中途社員、時には経営層までの育成をサポートし、企業に所属する人材一人一人のスキルやマインドの底上げをサポートします。
優秀な人材を採用できたとしても、その後には人材を育成することが必要なケースもあります。
この場合、人材の育成の領域に詳しいコンサルタントを活用することで、社内に良い影響を及ぼしてくれるでしょう。
️人事コンサルタントを活用するメリット
人事コンサルタントを活用するメリットについて、ご紹介します。
人事の専門家の知見を導入できる
人事コンサルタントを活用するメリットは、人事の専門家の知見を導入できることです。
企業の人事を勤めている社員は、1~2社での人事経験しかないことも多く、どうしても人事としての経験が不足しがちです。
このため引き出しが少なく、事業や組織が新たなフェーズに入ったときに、適切な打ち手をとることができず、行き詰ってしまう可能性もあります。
しかし、新たに人事を採用する場合、良い人材を探すまでに時間がかかる上、採用コストも高くなります。
一方で、人事コンサルタントを活用すればスピーディーに専門家の知見を組織に反映させることができ、スピード感を落とさずに組織の改善に取り組むことができるようになります。
人事コンサルタントは数多くの企業の人事制度をチェックし、改善をしてきているため、解決策の引き出しも多く、新たな人事を採用するよりも高い精度で施策を打つことが出来ることも期待できるでしょう。
人事における課題の抽出ができる
人事における課題を抽出する際、社内の人事や経営陣だけで話をしても、解決するべき課題が見つけられないことがあります。
どうしても社内の文化やバイアスに染まってしまっており、視野が狭くなってしまいがちなこともあるでしょう。
こうした際に、人事コンサルタントを導入し、第三者の目線からフラットに専門家目線の意見を聞くことで、本質的な人事課題の発見をいち早く行うことが出来る可能性が高まるのです。
人事領域のスピード感を高められる
人事の仕事は、社員の情報把握、給与管理など、大量のデータを扱う企業が多いです。
一方で、人事自身がエンジニアのスキルを持っていないことも多いです。
しかし、人事コンサルタントを活用することで、詳しいプロの観点から、最適なソリューションを検討することができ、人事業務の効率化に繋げることが期待できます。
【関連記事】企業がコンサルタントを活用する利点とは?利用する上での注意点について
️人事コンサルタントを活用するデメリット
企業が、人事コンサルタントを活用することで、様々な効果が期待できます。
しかし、メリットだけではありません。
ここでは、人事コンサルタントを活用するデメリットをご紹介します。
実績のあるコンサルタントは探すコストがかかる
前提として、人事に限らず実績のあるコンサルタントを探すのは非常に困難です。
コンサルタントは弁護士や医師のように資格が必要な仕事ではないため、実績がない、あるいは少なくても、コンサルタントを名乗ることが可能です。
また、コンサルタントの採用は正社員と違い何回も面接を重ねるわけではありません。
場合によっては、コンサルティング会社から派遣されてきた人がいきなり自社の担当になることもあります。
このため、実績のあるコンサルタントを見抜くことが難しく、採用におけるミスマッチが起こりやすいというデメリットがあります。
これは、人事領域においても同じです。
人事の仕事は、他の職種と比べてもスキルの可視化が難しいです。
このため、人事コンサルタントを導入したい、と思ってもなかなか最適な人材を探すのが難しいというデメリットがあります。
採用における費用がかかる
コンサルタントを雇う以上、採用に関する費用がかかります。
採用が決定するまでのコストは正社員を採用する場合と比べて低いケースが多いですが、優秀なコンサルタントになるほど、月間の報酬が高くなり、会社によっては大きなコストになることもあります。
少しでも人事コンサルタントの費用対効果を上げるためには、実績のある人材をしっかりと探すだけでなく、必要性に応じた料金体系で契約を締結し、無駄なコストが発生しないようにすることが大切です。
【関連記事】コンサルタントの費用の相場は?費用対効果を高めるポイント!
️人事コンサルタントを活用する際のポイント
人事コンサルタントは、様々な方がいるため、闇雲に活用しては企業によって良い影響を及ぼすことができません。
人事コンサルタントを活用する上でのポイントをご紹介します。
人事コンサルタントの実績を確認する
人事コンサルタントは、スキルや実績が定量化しづらく、実績を確認しにくいです。
このため、他の業種のコンサルタントを導入する場合よりも、入念に実績を確認することが大切です。
また、顧問紹介サービスを活用することも有効です。
顧問紹介サービスに登録されているコンサルタントは、顧問紹介サービスの審査を通過したコンサルタントであるため、一定の信頼性があります。
人事領域に関して実績のある顧問やコンサルタントを活用する際は、検討すると良いでしょう。
採用にかかる費用を抑える
コンサルタントの料金体系は、定額報酬、成果報酬など様々です。
少しでも費用を抑えるために、適切な料金体系で利用することが大切です。
月1回相談したい場合に、月額報酬を払うのは、費用が無駄になる可能性が高いです。
この場合は、時間単価で契約をすることで、コストを必要最低限に抑えることができます。
また、コンサルティングファームと比べて、顧問紹介サービスの方が柔軟に料金体系を選択できる傾向にあるため、まずは顧問紹介サービスの利用を検討するのも良いでしょう。
自社の課題に適したコンサルタントを選ぶ
コンサルタントを活用する際には、自社の課題に適したコンサルタントを選ぶことが大切です。
いくら実績があっても、自社の課題に適した専門性を持ったコンサルタントでなければ、成果の向上は見込めません。
人事コンサルタントの中でも、それぞれのコンサルタントによって得意分野が異なります。
事前に、得意な領域やその領域での実績を確認し、自社の課題を解決できる人材であるかを確認しましょう。
️まとめ
人事コンサルタントは、適切に活用することができれば、最適な組織体制を構築していく上で、有効な手段です。
しかし、何も考えずに、人事コンサルタントを導入するだけでは企業に良い影響を与えることは難しいでしょう。
事前に、自社の課題に適しているのか、実績があるのかどうか、といった観点で最適なコンサルタントを選ぶ必要があります。
このような際には、顧問紹介サービスを活用するのも良いでしょう。
顧問紹介サービスを活用することで、実績のあるコンサルタントを探しやすくなるだけでなく、最適なマッチングをするためのサポートを受けることもできます。
費用を抑えつつ、優秀な外部の人材を活用したい企業は、顧問紹介サービスを検討すると良いでしょう。
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監修者情報
パートナー企業開発部門を経て、金融業界向けコンサルティングセールス業務に従事。
その後、ヘッドハンティングされWeb系スタートアップ企業の取締役等を歴任。
Webコンサルティングやメディアを運営するアークワードコンサルティング社を創業。