企業が抱える人材育成の課題とは?解決する上で大切な4つのコツについて

最終更新日 2023/11/15

人材育成に課題を感じている企業の方もいるのではないでしょうか。

そもそも、人材育成がどのようなもので、何を目指すべきかというゴールがないまま、人材育成の手段だけを検討している企業も少なくありません。

人材育成とは、本来社員を企業の業績向上に貢献できる人材に育てることです。

しかし、世の中には業績の向上とは結びつかないような、人材育成プログラムが多いのも事実です。

本記事では、企業の人材育成における課題感や人材育成の必要性について解説し、人材育成の課題感を解決する具体的な方法をご紹介します。

企業の人材育成における課題とは?

企業の人材育成における課題は、大きく以下の3つに分かれます。

  • 体制の確保
  • ノウハウの不足
  • 評価制度の不足

それぞれの課題について、解説します。

人材を育成できる体制の確保

まず、人材を育成できる体制を確保することが大切です。

しかし、社内の売上に貢献できる人材に育てるためには、育成する社員のリソースを確保したり、人材育成に関する専門家のノウハウを利用するためのお金が必要です。

ただし、これらを確保できなかったり、経営者の理解が浅く、このような体制を確保しなかったりする場合は、人材育成は中途半端に終わってしまいます。

人材育成に時間をかけられない

人材育成を社内で行う場合、すでにハイレベルなパフォーマンスを挙げている人材が育成をすることが効果的です。

具体的には、育成対象の人材にとって裁量権のある業務を任せて、育成する社員がサポートしつつ教育する、というのがベストな体制でしょう。

しかし、パフォーマンスの高い社員は、自分の業務が忙しく、なかなか人材育成の時間が確保できないというケースもあります。

このため、育成対象の人材に対するサポートが十分でなく、学びを得られないという事態に陥る可能性があるのです。

人材育成にコストがかかる

社外の教材や講師を活用して人材育成を行う場合、費用が発生します。

しかし、この費用は直接事業の売上に繋がるものではなく、中長期的な社員の成長に繋がるものです。

このような短期的な効果が望めない投資費用は、事業の状況に余裕がない状態では、捻出するのが難しいでしょう。

また、このような費用を捻出できる状態でも、経営者が人材育成のために投資することができていなければ、承認が下りない可能性もあります。

人材育成のノウハウ不足

人材育成の担当者には、優秀な社員が配属されることも多いでしょう。

しかし、あくまで仕事において優秀な社員が、人材育成においても活躍できるとは限りません。

また、人材育成のノウハウが社内に溜まっていない場合、育成担当の社員も自己流で人材育成をすることになり、人材育成を上手くできない可能性もあるでしょう。
【関連記事】企業がコンサルタントを活用する利点とは?利用する上での注意点について

人材育成に対する評価制度

企業の評価制度の中で、人材育成に対する評価が適切にされないと、社員の人材育成に関するモチベーションが下がってしまいます。

このようなことが起きると、多くの社員が人の育成・人のサポートに対して関心を持たなくなり、組織としての相乗効果を生み出すのが難しくなることもあるでしょう。

このため、人材育成の重要性を理解できるような企業の文化を構築したり、人材を育成した人物を適切に評価できるような評価制度・人事制度を整えることが大切です。

企業における人材育成の必要性

人材育成は、今後の企業において、必要な組織の文化です。

優秀な人材がいなければ、中途採用をすれば良いという発想は、中長期的に組織を衰退させてしまう可能性もあるでしょう。

ここでは、企業における人材育成の必要性について、解説します。

生産性やモチベーションを向上させる

近年、働き方の多様化により、個のスキルを身につけ、成長機会を求める社員が増えてきています。

つまり、成長したいというニーズが強くなってきているため、企業の中で成長機会を設けることが大切なのです。

このような状況の中で人材育成をせず、成長機会を提供しない企業は、多くの社員のモチベーションの低下を招き、生産性を下げてしまう可能性があります。

人材育成をせず、中途採用でマネージャー層を補完している会社では、特に若手社員は成長機会がないと感じることもあるでしょう。

IT技術が発展している

IT技術の発展により、世の中には多数の職種が新しく生まれています。

アプリやウェブサイトを作るエンジニア、データを取り扱うデータサイエンティスト、広告ツールを取り扱うデジタルマーケターなどが該当します。

これらの職種は、一部の専門的な教育を受けた人を除き、教育で習わないことから、入社時に高いスキルを持っている人は少ないでしょう。

つまり、IT技術の発展により、IT技術を活用できる人材は必要になっている一方で、このようなITスキルのある人材を育成する必要があるのです。

人手が不足している

内閣府が公表している令和3年版高齢社会白書によると、現在の日本は、人口の28.8パーセントが65才以上の超高齢化社会です。

このため、優秀な働き手は減少傾向にあり、優秀な人材を採用することが難しくなります。

つまり、人材育成をせずに中途採用をする選択肢を取ることが困難になってきています。

このため、優秀な人材を外部から採用するのではなく、自社の人材を優秀にするために人材育成の必要性が高まっているのです。

参考:令和3年版高齢社会白書

企業が人材育成をする上で大切な4つのポイント

続いて、企業が人材育成をする上で大切な4つのポイントについてご紹介します。

現状の課題を明確にする

人材育成の課題は、企業によって様々です。

このため、まずは現状を調査し、現在の人材育成に関する課題を明確にすることが大切です。

例えば、新入社員の離職率が高い場合、新入社員と現場社員の間での知識の共有が上手くできておらず、成長機会を提供できていない可能性が挙げられます。

一方で、現場社員はしっかりと仕事をしているものの、上司に対する不満の声が多い場合には、現場社員からマネージャー層への育成ができてないことが考えられます。

このように、現状の人材育成で何が一番課題になっているのかを明確にすることが、まずは重要です。

目標を設定する

現状の課題が明確になったら、目標を設定します。

人材育成は、緊急性の高い仕事ではないことから、どうしても緊急性の高い実務と比べて後回しにされがちです。

このため、目標を立てるときは単にゴール地点を設定するのではなく、いつまでに達成するか期限を設定することが有効です。

評価制度を整備する

人材育成をするためには、育成する社員と育成される社員の両方のモチベーションを高めることが大切です。

このためには、人材育成に関する項目を評価制度に盛り込み、人材育成が成功し、スキルが身についた社員と、社員を育成した人材の両方が評価される体制を整えることが重要です。

人材育成を試みる場合でも、評価に繋がらなければ社員のモチベーションは上がらないでしょう。

社内の人材育成に対する意識を浸透させる

人材育成は、短期的に成果が出るものではなく、中長期的な組織に対する施策です。

この認識を社内で統一させておく必要があります。

このような認識がないと、緊急性がなく、売上に繋がらないコストであると判断され、打ち切りになる可能性があるでしょう。

人材育成の課題を解決する具体的な方法

続いて、人材育成の課題を解決する具体的な方法について、ご紹介します。

OJTを導入する

まずは、OJTを導入することです。

多くの企業で現場社員が新入社員や業務を教えることはありますが、しっかりと教育係を立てた状態でOJTを行っていくことで、現場から人材育成の文化を作ることができます。

研修を充実させる

社内の人材を用いたOJTは、人材育成の文化を醸成させるメリットはありますが、OJTの担当者によって、育成の成果にばらつきが出てしまうことがあります。

このような事態を避けるためには、一定の内容に関しては共通の研修を準備し、育成対象の人材に受けてもらうことが有効です。

あくまで研修であるため、実践経験は積めないというデメリットはありますが、共通の知識レベルを引き上げることができるでしょう。

外部の人材を活用する

社内の人材のみで育成や研修の作成が難しい場合、外部の人材育成の専門家を活用するのも有効です。

顧問サービスや外部人材活用サービスを利用することで、人材育成のプロフェッショナルの知見を簡単に導入することができます。

人材育成に関する外部の専門家が多く在籍しているサービスもあるため、利用すると良いでしょう。

【関連記事】外部顧問の報酬相場は契約によって変わる?常勤と非常勤で報酬は異なる?

まとめ

人材育成に関して課題を抱える企業も少なくありません。

また、少子高齢化による人手不足や、成長機会を求める若手社員の風潮により、人材育成の必要性はますます高まっています。

人材育成を成功させるためのポイントは、課題から目標を設定し、かつ人材育成が評価される制度や文化を整備することが大切です。

しかし、人材育成に関する知見がない社内の人材が、目標の設定や評価制度の整備をするのは難しいでしょう。

このような場合は、外部人材の紹介サービスを活用することが有効です。

外部人材の紹介サービスは、知見のある人材を社内の人材育成を最適化するためのアドバイザーとして、取り入れることができます。

また、外部人材を活用するサービスは複数あるため、比較検討しながら自社に合ったサービスを見つけることがポイントです。

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