DXを業務効率化に活用させる技術とは?導入のメリットや注意点を紹介

最終更新日 2023/11/15

「DX」とは「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」の略であり、TransformationがX-formationと表されることから、DXと略されるようになりました。

意味としてはデジタル技術、IT技術の活用を通じて業務効率化を図ったり、ビジネス上のイノベーションを起こすことを指します。

近年この「DX」というワードが業界問わずビジネスマンの中で流行語となっており、プレスリリース配信サービスのPR TIMESは2021年に配信した企業のプレスリリースのうち最も多く含まれていたワードとしてDXを挙げています。

しかし、流行ワードではあるもののDXを実際にどのように進めて、どのように業務効率化などを行なっていけばよいかイメージがついていない、という方も多いのではないでしょうか。

今回は、DXを推進したいと考えているビジネスマン向けに、DXを業務効率化に活用させる技術や、導入のメリット、注意点などを紹介します。

なぜDXによって業務効率化ができるのか

DXとは、デジタル技術を活用した業務効率化や、それによるビジネス上の競争力向上のことを指します。

では、そもそもなぜDXによって業務効率化ができるのでしょうか。

理由は以下の4つです。

業務スピードが上がる

既存のシステムを一新することで業務スピードを上げることができます。

例えば、DXでよくある対応の一つとして、既存のレガシーシステムを新しいシステムやサービスに置き換えるというものがあります。

そのほかにもオンプレミスで運用していたサーバーをクラウドに切り替えるなどが挙げられます。

こういったレガシーシステムの刷新は刷新自体の工数は大きいものの、一度刷新して新しいシステムを導入すれば大きく業務スピードが上がり、効率化を見込むことができます。

データが一元化できる

データを一元管理することで業務効率化を行うことができます。

なぜなら、データを一元管理することでほしいデータをすぐに取り出すことができ、探す手間が省くことができるからです。

新しいシステムの導入やそれに伴うデータ基盤の構築により、レガシーシステムではあちこちに散らばっていた社内のデータを一元化して管理できるようになります。

これにより、社内のレガシーシステムに詳しい人材でなくてもデータを管理したり、データ分析ができるようになるというメリットがあります。

データの分析が迅速かつ正確に行える

データの分析の業務効率化にもつながります。

デジタルとリアルを切り離して考えることが難しいほどデジタルが日常生活に浸透した現代では、サービスのユーザーのデジタル上のデータを分析して示唆出しをすることは非常に重要です。

データを一元化することによってデータベース間の連携などを考慮する必要がなくなり、データの分析が迅速かつ正確に行えるようになり、業務効率化やビジネス上の競争力強化につながります。

組織の構造や業務の見直しができる

システムを刷新することで不要な仕事、もしくは必要な仕事が明確になります。

新しいシステムを導入して業務スピードを高めたり、データを一元管理することで業務効率化が進むと、従来必要だった仕事が不要になることがあります。

例えばサーバーをクラウドに切り替えた場合は、オンプレミスのサーバーの保守人員は不要になるかもしれません。

また、社内のデータベースを一元化しシンプルに管理することで、データを扱う人員も減らすことができます。

一方、クラウドに詳しい人材が必要になるなど、不要な仕事、必要な仕事が明確になってきます。

それに伴い、組織の構造を見直し、DXに即したシンプルな組織構造に切り替えることができます。

DXを業務効率化に活用させる技術

DXを業務効率化に活用させる技術は、主に以下の4つがあります。

AI

AIとは一般的に人工知能のことを指し、「Artificial Intelligence」の略語です。

従来のコンピュータ技術は、人間の入力、すなわちプログラムに応じて一定の出力を提供するという形式が基本でしたが、AIは出力された結果に応じて自分自身で入力を修正し、学習を繰り返すことができるのが特徴です。

例として、チャットボットによる顧客対応や、画像解析技術を用いた商品の判別、品質検査などにAIの技術が用いられています。

IoT

IoTとは「Internet Of Things」の略であり、「モノ」をインターネットにつなげて活用する技術のことです。

例えば自動のロボット掃除機や、スマートスピーカーなどがIoTに該当します。

企業の現場では、物流倉庫のロジスティクス課題を解決する配送ロボットや、工場の生産工程全体をインターネットにつなげるスマートファクトリーなどでIoTの技術が用いられています。

RPA

RPAとは、人間が実施する一連の作業をロボットがインターネット上で代行する技術のことを指し、「Robotic Process Automation」の略語です。

例えばファイルをダウンロードして、それを再度別のクラウドサービスにアップロードし、その後資料に添付するといった定期作業があった場合、そういった一連の作業をRPAのUI上で入力することで、クローラーと言われるロボットが操作を代行してくれるイメージです。

こうしたRPAの有効活用により本質的な仕事とは無関係な定常作業、雑務の工数を削減することができ、本質的な仕事に人間が集中できるようになるというメリットがあります。

クラウドサービス

クラウドとは、インターネット上のリソースのことを指します。

クラウドサービスは、主にインターネット上でリソースを一元管理することによって、オンプレミスのサーバー設置やソフトウェアのダウンロードといった作業を不要にしています。

例としては、Googleが提供するGoogle Workspaceや、Microsoftが提供するMicrosoft365といったサービスが挙げられます。

どちらもクラウド上から様々なサービスを利用可能であり、インターネットに常に接続されているためファイルを他のユーザーと共同編集するといったことも可能です。

DX導入による業務効率化のメリット

DX導入による業務効率化のメリットは、以下のようなものがあります。

長時間労働の回避

今まで述べてきたように、DXによって不要な業務が削減されます。

例えば、今まで手動で行っていたデータ入力などの事務作業の自動化、などが挙げられます。

このように不要な仕事がどんどん減っていくことによって人間はより本質的な仕事に集中できるようになり、結果としてタスクに追われて長時間労働をする、といったことが常態化することを避けることができます。

ミスの削減

同時に、DXによる業務効率化は正確性の向上につながります。

例えば単純な定期作業は、人間が行うとどうしてもミスが出やすいです。

一方RPAを活用すれば初期の設定が正しければ基本的にミスなく作業を行うことができます。

またデータがシンプルに一元管理されていれば分析をする際の作業ステップが削減されるため、その分ミスの可能性は減ります。

このように、DXによって業務の効率化、RPAやAIへのアウトソース化が行われることによって、ミスの削減につなげることができます。

テレワーク環境の整備

オンライン会議ツールを導入してリモート会議をスムーズにできるようにする、といったこともDXの一部です。

オンライン会議ツールやチャットツールなどテレワーク環境を整備することで、組織の働きやすさが増し、働き方改革につながります。

特にコロナ禍以降、テレワークを希望する社員は多く、テレワーク環境が整備されていることは採用競争力を高めることにもつながります。

DXによる業務効率化の事例

ここでは、DXによる業務効率化の事例を紹介します。

日立製作所の例


引用:HITACHI-imspire the Next-

日立製作所では、「IoT」を活用したDXを行なっています。

具体的には、製造業の現場にIoTを導入して様々なデータを収集し、それを一元管理して分析することでさらなる業務効率化につなげる、というものです。

参考:日立工場IoTシステム(DSC/IoT)概要

エルアンドエーの事例


引用:エルアンドエー

クリーニングチェーンであるエルアンドエーでは、画像解析のAIを用いたクリーニング対象衣類の自動判別機能を開発し、どの衣類がいくらのクリーニング代になるか、といった判断を一瞬でできるようなDXを行いました。

これにより現場社員の工数は大幅に改善し、将来的には無人店舗の開設も検討しています。

参考:なぜ地方のクリーニング屋で機械学習? 「無人店舗作りたい」 たった1人、独学でAI作る副社長の挑戦
 

DXを導入する際の注意点

DXは業務効率化によって競争力を確保したり採用競争力を高めることができる魅力的な手段ですが、決して簡単なものではありません。

具体的には、以下のような課題があるでしょう。

人材が不足している

DXを適切に推進するためには、ゴールを設定でき、ビジネスリテラシーも技術リテラシーも高い高度なプロジェクトマネジメント人材が必要です。

こうした人材なくしてDXを進めようとすると全体像を把握したり適切に関係各所とコミュニケーションをとることができずに失敗に終わってしまうケースもあります。

コストがかかる

DXは、既存のシステムを刷新して新しいシステムやサービスを導入する、という形式になることがほとんどです。

このため、多大なる工数がかかる上、システムやサービスの導入費用もかさんでしまい、キャッシュに余裕がない企業だと進めづらいというデメリットがあります。

既存システムが複雑である

既存システムが複雑すぎて誰も全体像を把握できておらず、DXの要件定義をすることが難しいというのもよくあるケースです。

こういった場合にはレガシーシステムにも新しいシステムにも詳しいDX人材が必要になってくるでしょう。
 

まとめ

最新の技術を駆使したDXを行うことで業務効率化が進み、そこで働く社員もより本質的な仕事に集中でき、無駄な長時間労働をなくすことができます。

このように、DXは多様な可能性を秘めているものではありますが、一方で注意点として挙げた通りDX人材が不足している場合はうまくいかないケースも多いです。

そこでおすすめなのが顧問人材の活用です。

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